奈良電車区への201系投入に伴う103系動向予測

何だかんだで気になるもので・・・。

  • 201系の投入本数

西日本の201系は元々7連32本だったので、単純にTの移動で6・8連各16本に組み直すと無駄がないと考えられるが、大阪環状線の所要数の具合によっては比率が変わってくる可能性もある。また、運用条件の変化による所要数の変化に応じて、東日本からの余剰車購入や電装解除が行われる余地がないとも言い切れないと考えられる。今回は現在奈良電車区に在籍する6連の103系を全て入れ替えるものとして考えることとする。

  • 交代される103系について

現在奈良電車区に所属する103系は6連15本と4連16本、予備のMM'が在籍する。MM'は全て後期型で、大半は何らかの更新工事を受けている。McM'は5組在籍で、このうちMc2500番台は2両。この2年程の動きとしては、321系投入による玉突き等で森ノ宮区より移ってきた51両を筆頭に53両が転入*1、10両が転出、41両が廃車された。

凡例 日根野 岡山 森ノ宮 組替元 組替先 廃車 ↓備考
NS401 Mc27 M'112 T 322 Tc182 McM'TはH15へ、TcはNS405へ
NS407 Tc33 M 300 M'456 Tc34 TcTcはNS602より、MM'はNS412より
NS402 Mc31 M'118 T 391 Tc89  
NS411 Tc205 M 686 M'842 Tc206 KM17より
NS401 NS403 Mc32 M'120 T 319 Tc585  
NS402 NS404 Mc82 M'197 T 363 Tc802  
NS405 Mc95 M'216 T 362 Tc538 H15へ
NS403 Tc182 NS401より
NS406 Mc2505 M'460 T 321 Tc127  
NS404 T 400 KM10より
NS407 Mc2507 M'591 T 318 Tc163  
NS405 T 484 KM10より
NS408 Tc27 M 315 M'471 Tc28  
NS406 M 436 M'590 Tc126 NS614より
NS409 NS409 Tc149 M 460 M'606 Tc148  
NS410 NS410 Tc181 M 492 M'648 Tc180  
NS411 Tc185 M 228 M'383 Tc836 NS603へ
NS408 Tc64 M 313 M'469 Tc76 NS603より
NS412 Tc211 M 300 M'456 Tc212 NS401へ
NS412 M 434 M'590 NS605より
NS413 NS413 Tc223 M 459 M'615 Tc224  
NS414 NS414 Tc225 M 455 M'611 Tc226  
NS415 NS415 Tc229 M 483 M'639 Tc229  
NS416 NS416 Tc829 M 482 M'638 Tc239  
NS4?? Tc51 M 282 M'437 Tc52 NS606へ
NS602 NS601 Tc21 M 431 M587 M 495 M'651 Tc22  
NS602 Tc33 M 192 M'347 M 484 M'640 Tc34  
M 393 M'549 MM'はKM22より、TcTcはNS401へ
NS607 Tc175 Tc174 KM13より
NS603 Tc64 M 307 M'463 M 313 M'469 Tc76 NS411へ
NS608 Tc185 M 524 M'680 M 525 M'681 Tc836 TcTcはNS411より、MM'*2はKM2より
NS604 Tc97 M 240 M'395 M 247 M'402 Tc36  
NS606 M 422 M'578 M 423 M'579 NS607より
NS605 Tc155 M 238 M'393 M 434 M'590 Tc534 NS412へ
NS601 Tc9 M 511 M'667 M 512 M'668 Tc168 KM3より
NS606 Tc157 M 60 M'60 M 72 M'72 Tc516  
NS604 Tc51 M 282 M'437 M 497 M'653 Tc52 NS4??より、H3より
NS607 Tc165 M 422 M'578 M 423 M'579 Tc164 NS604へ
NS609 Tc187 M 287 M'442 M 288 M'443 Tc186 KM15より
NS610 NS608 Tc215 M 457 M'613 M 458 M'614 Tc216  
NS614 NS609 Tc797 M 481 M'637 M 496 M'652 Tc804  
NS615 NS610 Tc841 M 488 M'644 M 494 M'650 Tc848  
NS611 Tc843 M 773 M'2030 M 774 M'2031 Tc850 K608へ
NS603 Tc41 M 532 M'688 M 533 M'689 Tc502 KM4より
NS612 Tc2551 M 283 M'438 M 305 M'461 Tc184  
NS605 Tc68 M 509 M'665 M 510 M'666 KM9より
NS613 Tc2552 M 430 M'586 M 456 M'612 Tc144  
NS611 Tc251 Tc252 KM22より
NS614 Tc2553 M 311 M'467 M 436 M'590 Tc126 NS408へ
NS612 Tc253 M 395 M'551 M 390 M'546 Tc248 KM23より
NS613 NS615 Tc263 M 407 M'563 M 388 M'544 Tc246 KM26より
保留 M 82 M'104  
保留 保留 M 307 M'463 NS603より

それでは、捻出される90両(+予備2両)の動向を予想してみよう。まず、推定される用途を挙げてみる。基本的に各車の検査期限は無視する。

  1. 4連のMc車置き換え
  2. 日根野区の老朽車取替え
  3. 両区の予備編成確保*2

これを元に具体的な両数の推定をしてみた。
廃車:17両
残留:4両
転出:71両
転出先は全て日根野区、既存車67両を捻出する想定。
日根野区には初期型のMM'やMcM'も多く、奈良区から余剰が出ると、どうしても餌食にならざるを得ない状況が出てくる。しかし、4連を中心にかなりの編成で中間車に奈良区の余剰車の組み込みが期待され、それによって接客設備の大幅な改善が期待できる。余剰車は一応廃車として括ってあるが、岡山・広島地区への移動という可能性はある。もちろん間接的に捻出される70両ほどの日根野車にも、その期待を持っても問題はないだろう。それによる玉突き廃車の懸念があるのは致し方ないところだが*3。また、Mc2500番台は羽衣支線用と考え、廃車とせず日根野区に4両を集中配置と予想した。

  • 以下11/22追記

11/22 動向推定を見直し、より現実的な予測に修正。文章内容を見直し。
今回の推定は、各車の更新状況から判断したものであるため、廃車対象の条件を以下に記載。

  1. McM' Mc0番台の全て。
  2. MM' 特保施行車及び、未更新車で車齢が高いもの。必要に応じて延命N施行車。
  3. Tc 未更新・特保施行車のうち、特に車齢の高い車両。
  4. T 未更新・特保・延命N・NA施行車。必要に応じて延命N40施行車。
  5. T' 全車。

実際には、森ノ宮区からも8連1〜2本が捻出されると思われ、また、運用条件によっては所要数増加の可能性もあり、実際の廃車数はこの推定から増減があると考えておくべきであろう。

  • 以下12/17追記

その後もさらに、それぞれ少数運用の削減を図るものとして日根野区8連運用削減(1運用を4+4に変更)*4や奈良区の4+4連運用の森ノ宮区8連への移管を前提とした予測も行った。この場合さらに4連5本20両の削減が可能となるため、全体として100両程度の余剰を見込むことができる。

*1:現在のNS606編成に関連する動きの一部が判明していないが、旧編成の廃車と同時期と推定

*2:今回は両区において4連を1本ずつ増やすと想定。

*3:特に広島所のD編成は総入れ替えという想定もできる。関西では日根野区の1編成4両を残すのみとなった分散型で冷房化された車両で固められているのだが、冷房の効力の低さや部品の互換性の問題を抱えたまま運用するのは(B・E編成を含めた広島所103系全体として)得策ではないと考えられる。大量のMcM'が捻出できるとなると、多少古くても冷房能力の安定した集中型冷房車への交代を想定しておいてもいいだろう。課題はワンマン運転用の設備か。

*4:この場合205系8連はどうすべきなのか・・・。