ベビーシッター普及を考える

 やたらと公共の場で泣き喚く子供に遭遇してしまった。親は宥めるなり叱るなり対応していても、この時勢周囲が干渉することはまずなかった。
 どうにかして親の負担を軽減する方法は無いか。以前にもベビーシッター導入を提唱していたことがあったが、理由付けがいい加減なものでもあったし、今までの間も度々考え方が変わっているかもしれないので、まとめてみたいと思う。専門外の分野であるし、やや主観が入っているので、意見があればコメントへ。

  • ベビーシッターの基本的な役割

 これは言わずともわかると思うが、子供に接する時間の無い親の代役である*1。生後ある程度の時期から世話をするとすれば、おそらく子供にとっては初めて血縁の無い人間に育てられるということになるだろう。期間は短ければ数年から、長ければ10年以上に及ぶという話もある。

  • なぜベビーシッターか

 親自身がまともに子供と接する時間が無い場合、躾や一般常識という概念が育たず、家庭外の周囲との間で問題を抱えてしまう可能性が考えられ得る。また犯罪の危険が不安視されているだけあって、親は子供を1人で生活させたいとも思っていないことも考えられる。子供にとっても安心できる存在として、重要な役割になる。
 また上記のように社会の干渉が無くなってきたにも関わらず、子供が外に連れ出されているという矛盾の問題もある。外でも親しか子供を指導する立場に無いというのは、実質的に自宅でやっていることを外に持ち出しているだけと捕らえることもできるので、外で親自身が怒鳴り散らしているくらいなら、自宅でシッターに叱ってもらったほうがいいのではないだろうか。
 ただ、子供を完全に屋内に封じ込めるのはさすがにどうかと思うので、最低限の外出はさせるべきではないかと思う。皮膚が弱くなるとか、生活パターンの調整、あるいは免疫力等、健康面での問題もある。年齢が上がっていくに従って自律行動も必要になってくるのは当然のことなので、屋外に慣れていけないと将来的に様々な面で支障をきたす恐れも考えられる。まずは徒歩で移動できる圏内で、最初はやはり親と同じでシッターが近所の公園に連れて行くというところから始めて、ある程度の年齢からは1人で行動させるようにする*2というのが望ましいだろうか。

  • どの程度の効果を出せるか

 子供が最低限の常識を得ることによって、秩序のある社会が期待できるようになる。親の教育力が絶対ともいえない状況にある時代が長いという点で、これは今後の社会に大きな期待ができるということにもなる。
 出生率の向上については、認識の多様化という点では難しいのかもしれないが、わずかでも改善できる期待は持てるだろうと思う。

  • 課題

 ・シッターと家庭との摩擦の可能性
 ・シッターと近所の関係性維持
 ・子供における同世代との交流
 ・メイド(家事手伝い)との明確な役割分担
 ・犯罪に悪用される可能性
 ・適切な人材の確保
 ・教育、及び資格整備
(全文に亘って修正の可能性あり)

*1:複雑な事情が絡んでいて、どうしようも無くベビーシッターに任せたという例もありそうだが・・・。

*2:もちろん範囲を指定した上で行動してもらうことになる。範囲外に出る場合は基本的に同行する。