高校野球

 今日の野球の状況をきちんと把握しているわけではないが、自分が思うところを書き出してみた。

 今日、祖父は高校野球を見ていた。高校野球はどうしてここまでエラーが多いのかとつい思ってしまうが、どうしてもレベルが低くなってしまうのは仕方ない。しかしサッカーなど他の競技を見る限り、もう少しプロとの差を埋められるのではないかと思うのだが、ここにプロとの垣根の大きさがあると思う。やや話の内容が変わるが、何を考えているのか知りたい方は続きをどうぞ。なお、ここでは一所懸命に頑張る姿とか、地域の代表としての誇りとか、そういう話は一切しないので、そういった感情は抜きにして読んでいただきたい。またここでは基本的に国内の話を軸にしていることを承知していただきたい。
 サッカーのクラブは自前で選手の育成をすることが多く(Jリーグでは義務付けられている)、自前で育てた選手に加えて移籍組や高卒・大卒の選手、さらに外国人を加えてチームの強化を図る。育成中の選手も登録すればトップチームの試合に出ることは可能であり、選手自身もクラブの一員である自覚が強くなる。

 では野球はどうか?球団が自前で選手を育成するという話を私はあまり聞いたことが無く、一般的に生え抜きといわれる選手でも、一応高校で野球をやっていた選手であろう(この辺の詳細はよくわかっていない。注釈希望)。少なくとも高校時代は確実に接点が無いはずであるから、球団がどこまで自前で野球を仕込んであるかというと「基礎と応用」なら間違いなく「応用」であろう。これを逆に読むと、高校野球はほとんどが野球の「基礎」ということになり、資金力が無かったり、十分な練習ができない高校は、最低限である「基礎」のみで戦わざるを得なくなる。これがエラーが多い要因であろうか。
 こういうことを考えていく上で、プロと高校との間の敷居が高すぎるのはやはり問題だろう。それぞれが混ざる機会があれば、例えば高校とプロの実力差を選手・指導者が実感しやすくなるだろう。仕切りを設けているということは、わざわざそういう機会を奪っているわけで、高校は高校同士での対戦しか考えず、高いレベルの対戦相手を想定できないという状況になる。必然的に高校野球のレベルが低くなるわけで、プロ入りした野手が最初から満足に活躍できないという状況になるのである。こういった状況を改善できれば高卒の野手が入団後ほぼ全員2軍行きという状況にならずに済むと思う。
 高校野球でもある程度は「応用」の部分を入れてもいいと思う。そのためにプロ球団はまず自前での選手育成を行うべきで、さらにはサッカーと同じく高校を含めて地域毎にリーグを開催するのはどうだろうか。プロ選手そのものが混じらなくても、(有望な)プロの卵との競争があれば、全体の底上げにつながるかもしれない。しかしここが推測の域を出ていないところで、サッカーのそれもつい最近始まったばかりであり、まだ目に見えた効果がわからないのが痛いところなのでリーグ開催については未知数な部分があまりに大きすぎると思う(少なくともサッカーで結果が出てから判断すべきだろう)。それでも育成の最初の部分を他に完全に任せるよりもプロにとって確実な選手の供給源ができるのだから、自前の育成くらいはやったほうがいいだろうと思っている。プロ入りを目指す高校生にとってもいい競争相手となろう。